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2022.12.09 / 最終更新日:2023.08.13

不動産売買における「囲い込み」とは?リスクと防止策を解説|不動産売却の基礎知識⑩

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「囲い込み」

あまり聞きなじみがない言葉だと思います。

囲い込みとは、売主様から売却依頼を受けた物件を自社だけで取引したいがために、他社から問合せがあっても「契約予定などの嘘の情報」を伝えて他社経由のお客様に紹介できないようにする行為です。

一時期テレビやニュースで取り上げられたもののまだまだ一般的には周知されていないように思います。

今回はそんな「囲い込み」についてのお話です。

 

囲い込みとは?

通常の取引では、売主側不動産会社がレインズに物件を掲載します。レインズは不動産会社であれば誰でも閲覧ができ、買主側不動産会社はレインズの情報を基に物件を紹介をして成約を目指します。その為、レインズに掲載することで、日本中の不動産会社が抱える買主へ情報を届けることができます。

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■囲い込みの手口

買主側不動産会社がレインズ上で自社の買主様の条件と合致する物件を見つけ、売主側不動産会社に対して自社顧客へ紹介可能か打診をします。契約予定など紹介できない事情がなければ、通常は日程を調整して内覧の日程を決めますが

囲い込みをしている売主側不動産会社は、

「契約予定なのでご紹介できません」

「売主様が海外に行かれていて、いつ内覧できるか分からないんですよね」

などの事実と違う嘘の理由で他社経由のお客様が内覧できないようにします。

■囲い込みの目的

囲い込みをする不動産会社の目的は、売主と買主双方から仲介手数料をもらう「両手取引」です。他社の不動産会社が入った取引になると、売主からしか仲介手数料がもらえない「片手取引」になるので他社の不動産会社をブロックして自社で買主を見つけます。

囲い込みの問題は、囲い込みをされることによって他の不動産会社経由で興味を持った買主様全てが内覧できない状況になることです。その為、買主様の絶対数が減りその分時間もかかり、本来売れるはずの金額で売れなくなるので売主様は不当に不利益を被ってしまいます。

囲い込みをされているか調べる方法

販売活動は不動産会社が代理人として動くため、「囲い込み」をされても中々気づくことができません。
ただ、「囲い込み」をされているかどうか確認する方法がいくつかあります。

その中で一番間違いがないのが、売主様自身なり、別の不動産会社経由なりで、依頼先の不動産会社に紹介可能か打診する方法です。

「□□町1丁目戸建××万円ですがご紹介可能ですか?」
※マンションの場合はマンション名と金額をお伝えください

に対して

「既に申込が入ってます」

など、内覧ができない旨の返答があった場合は、「囲い込み」の可能性が高いです。

まとめ

囲い込みは、売主様にリスクがあるうえにそもそも違法行為です。

筆者も営業マン時代、競合他社のあからさまな囲い込みに何度も悔しい思いをしました。

ただ、「囲い込み」を行っているのはごく一部の不動産会社で、ほとんどの不動産会社は善良に仕事をしています。

確認するのは自己防衛として推奨しますが、あまりに疑ってかかってしまうと不動産会社も「人」なのでいい気持ちがしません。
場合によっては販売活動自体に支障がでることもあります。

取り扱いが難しい部分ですが、リスクを減らす為の情報として参考にしていただければ幸いです。

 

 

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