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2023.07.09 / 最終更新日:2023.08.13

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

家を建てるとき、施工面積と延べ床面積という言葉を聞いたことはありませんか。

この2つの言葉はよく似ているため、違いが分からないと混乱しやすいです。

そして、違いを知らないと坪単価で会社を比較するときに損をしてしまう可能性があります。

そこで今回は、坪単価の計算方法と施工面積・延べ床面積の違いを図を用いて分かりやすく解説します。

注文建築を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

坪単価の計算方法

施工面積と延べ床面積の違いを知る前に、まずは2つと深い関わりのある坪単価の計算方法をご紹介します。

坪単価は、建物の本体価格を面積で割ることで計算できます。

計算式はとても単純ですが、複数の会社を坪単価で比較するときには注意が必要です。

なぜなら、坪単価を算出するために用いる「建物の本体価格」と「面積」の基準は会社によって異なるからです。

ここからは、「建物の本体価格」と「面積」で注意すべきことをご紹介していきます。

建物の本体価格

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

まず初めに、建物の本体価格の基準から解説します。

突然ですが皆さんは「建物の本体価格」とはどこまでを含んだ価格だと思いますか。

家単体のみ、外構を含んだ家全体、家を建てるために必要なすべて、など人によって想像する範囲は様々かと思います。

実は今皆さんが想像した範囲はどれも間違いではありません。

なぜなら、先述した通り建物の本体価格の範囲には業界で統一されたルールが存在しないからです。

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

例えば主となる住宅だけを本体価格とする場合には、その他に

①地盤改良工事や外構工事などの付帯工事費用

②オプション工事などの別途工事費用

③登記や火災保険などの諸費用

が追加費用として必要になります。

坪単価で比較すると

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

例えば、

■標準工事を建物の本体価格としている会社

■標準工事+付帯工事を建物の本体価格としている会社

の2つを坪単価で比較すると、当然付帯工事を含めている会社のほうが坪単価は高くなります。

しかし、標準工事で坪単価を出している会社でも付帯工事が行われれば、その分追加で費用が必要です。

こう考えると、全て込みで本体価格を算出している会社がよく思えますが、実はそうでもありません。

なぜなら、どの設備や工事がオプション扱いになるのかも会社ごとに異なるからです。

そのため、単に価格だけを見て会社を比較するのではなく、実際に話を聞いて会社の特色や担当者を知ることが大切です。

建物面積

建物の本体価格と同様に、坪単価を計算するときの建物面積にも種類があります。

ここで登場するのが「施工面積」と「延べ床面積」です。

まずはこの2つの概要からご紹介していきます。

施工面積とは?

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

施工面積とは、一般的に施工する全ての部分を指すといわれています。

「一般的」にという言葉を使ったのは、施工面積には建築基準法で決められた定義がないからです。

そのため、どこまでを施工面積とするかは会社によって解釈が異なります。

もし施工面積が気になる場合には、担当者に尋ねてみましょう。

延べ床面積とは?

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

延べ床面積とは、建築基準法に基づいて算出される各階の総床面積のことです。

役所への建築確認申請や登記、売買をするときに基準となる面積として活用されます。

また延べ床面積では、建築基準法により面積に含めない箇所があります。

例えば、上の間取りでいうと

・玄関ポーチ(手すりや外壁に囲まれていないことが条件)

・吹き抜け(2階の床がない部分のみ)

・バルコニー(手すりや外壁に囲まれていない+外壁から2mを超えない部分のみ)

が該当します。

施工面積と延べ床面積の違い

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

今まで用いた間取りで施工面積と延べ床面積を比較すると、施工面積の方が12.41㎡(約7.5帖)大きいことがわかります。

約7.5帖といえば、主寝室が作れるほどの大きさなので、相当な違いがあると感じる方も多いのではないでしょうか。

施工面積・延べ床面積で坪単価を計算

では使用する面積が変わると、どれくらい坪単価に差が出るのでしょうか。

ここからは、実際に施工面積と延べ床面積で坪単価を計算してみましょう。

施工面積で坪単価を算出

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

例えば建物代が2,000万円の注文建築をするために、A社とB社の2社に見積もり依頼をしたとします。

施工面積で坪単価を算出するA社では、61.5万円/坪という結果が返ってきました。

 

延べ床面積で坪単価を算出

施工面積と延べ床面積の違いとは?坪単価はどうやって計算する?

一方、坪単価を延べ床面積で計算するB社では、A社よりも坪単価が8.2万円も高く算出されました。

皆さんこの結果をご覧になってどう思いましたか?

本当はA社とB社のどちらに依頼しても坪単価は変わらないはずなのに、結果だけを見るとA社の方が安くて大きい家を建てられると感じますよね。

このように、坪単価を算出する過程を知らずに価格だけで判断してしまうと、誤った認識をしてしまう可能性があります。

坪単価の算出方法に要注意!

今回は、坪単価の計算方法と施工面積・延べ床面積の違いについて解説しました。

施工面積と延べ床面積は坪単価を算出する際に重要なポイントになります。

そのため、見積もりがどちらで計算されているか分からない場合は、担当者に尋ねてみましょう。

もしハウスメーカー選びに迷っているのならば、設計士と1対1で話せる間取り相談に参加してみるのがおすすめです。

実際に足を運ぶことで会社がどんな雰囲気か、そしてマイホームづくりを任せられる担当者かどうかを判断することができます。

注文建築で大事なのは、坪単価だけではありません。

それぞれの会社が持つ特徴を理解したうえで、どこに注文建築を任せるか検討してみてください。

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